
「なぁ、あの奥で休み無く飲み続けてる奴、一昨日からあそこに居る気がするんだが」
「ええ、Reynald Jemaneね。ずっとあそこで飲んでるわ」
「ずっと!?化け物か…」
「彼もValusも上客よ。そういえば、街の人が最近Reynaldが変だって噂してたわ」
つい昨日"農場で静かに暮らす"と言った、Valus Odiilは今日も朝からここで酒を飲んでいた。
静かに暮すってのがアレかね…。アルコールのせいで体が動かなくて息子に追い出されたんだろうか。
「そりゃあれだけ酔ってりゃなぁ…」
「Cheydinhalで彼を見つけて声を掛けた人が何人かいるんだけど、皆他人の振りをされたそうよ」
「ん?、Cheydinhal…?」
「そういえば前にNewtands Lodgeであの顔を見たような…」
「後、Cheydinhalで合った時は素面だったと皆言ってたわ、ここじゃいつもああだけど」
見たような気はするが、どうにも記憶がはっきりしない。
ちょっと本人に聞いてみるか。

「なぁ、あんたCheydinhalで…」
「前にぃ一回話したってぇ?1000回ぐらぃ話をしたってぇか?俺はCheydinhalなんかにゃいた事はねぇよ!」
猛烈に酒臭い息が飛んでくる。臭いだけで酔いそうだ。
「む、あんたの顔をCheydinhalで見た気がしたんだが…」
「俺はCheydinhalにゃぁ行った事もねぇし、あんたにも会ったことはねぇよぉ!」
「もうウンザリだぁ!ウンザリでウンザリでぇ、ウンザリでウンザリし過ぎて飲まなきゃやってられねぇ!」
「いや、間違いならすまない。ただの気のせいみたいだ」
「分かりゃぁいいんだぁ…あんた見たところ良い奴みたいだなぁ…ちょっと頼みがある」

「頼み?」
「ちょっくらCheydinhalに行って、俺の偽者とやらを見つけてくれぇ」
それより、話しながら飲むのは止めろと…。
「そんでぇ"俺の評判を落とすのは、俺だけで十分間に合ってる!"って言ってやってくれぇ」
「偽者を今すぐ止めて欲しいんだよぉ…友よぉ、50ゴールドやるから頼むよぉ…なぁ」
「ふむ、いいだろう。他に寄る所があるから少し時間が掛かるだろうがいいか?」
50ゴールドを受け取り、再びReynaldの顔を見ると目が据わっていた。
「うぐっ。おめぇは今までで一番キモい給仕だなぁ」
「こりゃ相当なもんだ。…新しい酒は持ってきたんだろうなぁ?」
コイツ…流石に頭の芯まで酒が回ったか。 ここまで武装した給仕が居る訳ねぇだろ。
溜息をついている内に、気づくとReynaldはジョッキを持ったまま眠っていた。
…まぁ貰うものは貰ったし、了承したって事にしとこう。

「食料の買出しの割には時間掛かってたわね」
「ちょっと酔っ払いに頼まれ事をされてな」
「またなの?あなたの勝手だけどさ…」
「他の用のついでだしな、それより防具はMithrilにしたのか」
「ええ、私は軽い方が扱いやすいしね。私のほうは準備できてるけど」
「ああ、じゃぁ行くとするか」

「Welkynd stoneを所持して、電撃魔法を柱に向かって撃て、そうすれば強力な雷撃魔法が手に入る。か」
「それじゃぁまず俺がやるから、下がって回復の用意をしててくれ」
Earanaのメモによれば、この不自然に置かれている崩壊したAyleid製と思われる柱が鍵らしい。
ここの炭化した死体はこの柱を他所から運んできて、柱から力を引き出そうとしてお亡くなりになったようだ。
だが一応成功はしたらしい…。一人の犠牲で方法が分かったということだろうか。
先にここに来たであろうEaranaの黒こげ死体が増えている訳でもないし、恐らくなんとかなるだろう。

念のため持続回復と耐性をつけて…。

さぁ来い!

「きゃぁっ」
俺の叫び声ではない。 どうやら後ろまで雷が届いたらしい。
大層な迫力だったが、見た目程の威力は無かった。柱が崩壊してるからだろうか?
雷を受けた瞬間に魔法を習得できたようだが…。

「ここまで届くなんて聞いてないわ…」
「無事だったんだから良かったじゃないか、貴女も習得できたろう?」
「ええ、嫌な習得法だけどね…。でもこれ…」
「使い物にならんな」「使い物にならないわね」
「だよなぁ…。こんなもの扱える奴がいるのかね…」
習得した魔法はShockDamage200の範囲10Feet。放つ事自体にも破壊魔法のMasterLevelの力が必要。
だが一番の問題は消費Magicka、同じMasterLevelの魔法の10倍以上。
こんなもの魔法を得意とする種族かつ、熟練した魔術師でも撃てやしないだろうに…。
威力は凄まじいがこれではどうしようもない。
柱が壊れた事で魔法の性質も壊れたのか、Ayleidはこれだけの力があったのか…。
「ArchMageでもどうなのかしらね…、仕方ないわ、戻りましょう」

「さっき言った通りに南下すれば、たぶん安全なはずだ。俺がそこいらを掃討したのは3日前だしな」
彼女は俺とは違い、この街でGuildに加入し初めての推薦課題だったようだ。
次はSkingrad方面に行くらしい。俺が目指すのはBruma、ここでお別れだ。
「分かった、色々ありがとう。…そうだ忘れてた…あなた名前は?」
「お互い言ってなかったな。俺はClain」
「私はElena。楽しかったわ、また支部か大学で会いましょ」
「ああ、またな。SkingradとAnvilのメンバーに宜しく言っといてくれ」
お互い無事に推薦ツアーが終わればまた大学で合えるだろう
行くとするかね。